Miz.Kのブログ

Twitterに書ききれないことを色々書きます。

愛媛県旅行!後編

坂の上の雲ミュージアム」へ行ってみました。

施設内展示のテーマは「ポーツマス講和条約」。
日露戦争終戦に至るまでの交渉の行方と、
日本の勝利に対する世界のジャーナリズムを取り扱った内容。

日露戦争末期、日本は物資・兵員不足ロシアは相次ぐ敗北による国民感情の悪化や革命運動の激化等により両国とも戦争継続が困難な状況にありました。
(ちなみに、日本が行った対露工作活動もロシアで革命運動が激化した一つの大きな要因です。)
日露戦争終結した条約が締結された都市、ポーツマスアメリ東海岸の都市です。
この地に、日露両国の使節団が講和条約締結のために訪れました。
交渉は困難を極め、かろうじて日本側に若干有利な条件での講和が成立しました。

ポーツマス講和条約

1.日本の朝鮮半島に於ける優越権を認める。
2.日露両国の軍隊は、鉄道警備隊を除いて満州から撤退する。
3.ロシアは樺太の北緯50度以南の領土を永久に日本へ譲渡する。
4.ロシアは中東鉄道の内、旅順−長春間の南満洲支線と、付属地の炭鉱の租借権を日本へ譲渡する。
5.ロシアは関東州(旅順・大連を含む遼東半島南端部)の租借権を日本へ譲渡する。
6.ロシアは沿海州沿岸の漁業権を日本人に与える。

この条文では、ロシアから日本への領土譲渡(南樺太)こそあるものの、「賠償金」の項目がありません。
当時、世界では戦争の講和条約では「賠償金」を取るのが通例でした。
しかし、日本側が賠償金の要求をしなかった(したくなかった)理由は「早く講和を結びたかったから」でしょう。
もし、ここでの交渉が長引けば、戦争はさらに長期化していました。そうなれば、日本とロシアの国力の差が明るみに出てきて、日本は不利な状況に追い込まれたとも言われています。
そういった意味で日露戦争は当時の日本にとって「苦い勝利」だったに違いありません。

そんな苦しい事情を知らない一部の国民は「賠償金を取らないとは何事だ」「政府は弱腰だ」などと不満を隠せませんでした。戦争にありきたりの国力をつぎ込んでいたので、当時の国民たちの生活も良いとはいえない状況だったのです。
この賠償金をめぐる問題によって、「日比谷焼打ち事件」などの暴動が発生するに至ります。
「途中に柱がない作りの階段」。かなり珍しい階段だそうです。

「ツートントン」と、モールス信号を発信する打電機を自由に操作できるコーナーがありました。
おなじみの「ニイタカヤマノボレ1208」とかを打ってみました。

↑旧軍のモールス信号を実際に打電している動画がYouTubeにあったので参考までにどうぞ。(作者さん、ありがとうございます。)
間違えずにきちんと打電するのは思ったより難しい。
これを使いこなしていた当時の通信手の人は凄いですね…。

坂の上の雲ミュージアム」はとても充実した施設でした。
また、新しい展示ができたらもう一度行ってみたいです。

JR松山駅に戻り、秘境駅「串駅」を目指します。


「四国の駅ランキング」に見事入賞した駅弁を購入。昼食です。
酢飯の程よい酸味と魚のうまみが程よく調和した味です。
なかなか満足できました。


向井原駅から予讃線は、内子経由の新線(写真左)と伊予長浜経由の旧線(写真右)に分かれます。
串駅があるのは、旧線です。


串駅の一つ手前の駅、有名な「下灘駅」です。
今回はあえてここで降りずに、マイナーな串駅を選んでみました。


串駅に到着。

どこかレトロな踏切。ローカル線の雰囲気満載。

駅のミラーで一人記念撮影(オイw

伸びる鉄路を眺めて・・・

本当に、何もない駅です。しかし、どこか味がある。
そこが魅力です。

こんなところに駅があるなんて想像もつきません。ゆるいレベルの秘境駅です。

駅を坂道の上から見上げる。小さいなあ。

すぐ目の前には瀬戸内の海が。


心落ち着く風景です。
日々の疲れを忘れさせてくれます。


駅から少し離れて海の写真を撮っていると、地元の農家の方が話しかけてきました。
香川県から来たと話すと、なんとこの方も実家は香川県坂出市にあるとの事でした。
私みたいに、美しい海の景色を求めてここに来る人は意外と多いのだとか。
あと、この海は広いのでたまに海上自衛隊が演習をやっているようです。


この方曰く、「ここから松山城が見える」そうです。
私はなんとなくそれっぽいようなもの…が見えたような気はしましたw
最近、視力落ちているのか・・・?

列車の時間が来ました。農家の方に別れを告げて帰路につきます。



坂出駅には21時43分に到着。
何かと、発見の多かった一日でした。

愛媛県旅行!前編

さて、今回のギリギリ日帰り旅行企画は愛媛県中予を周る旅です。
今回も坂出駅から出発。
5時30分発の特急いしづち1号に乗って早朝から松山へ直行します!


まだ、検札を行っていない改札口を上り、ホームへ。

列車がやってきました。貴重な5両編成グリーン車連結のいしづち号です。
でも、5両編成でグリーン車連結って・・・、
この時間帯の輸送事情にあっていない気がするんですが、まあ気にしない。
本社駅の高松発特急の「グリーン車連結」をかろうじて維持している形でしょうか?


早朝時間帯のため、普通はしおかぜ号との連結のために止まる宇多津駅を通過!大きい?駅を通過するのはなぜか爽快。

いしづち号の8号車指定席に乗車。早朝の特急の車内は本当に静かです。

指定席はほぼ貸切といった形です。

香川県詫間付近)の海は、曇りがちでしたが…
愛媛県今治付近)に来たころには、すっかり晴れて清々しい景色となりました!

朝の瀬戸内の海を眺めているうちに、松山に8時前に到着。

こんな朝早くに松山に来るのは初めてです。
いつも昼ごろに松山へ行くと、観光客や旅行客が目立つのですが、やっぱり朝の時間帯は通勤客が多いです。
観光に来ているのに、客層の変化に目が行く自分って…、妙にマニアックなやつです。


駅のうどん屋にて朝食。名物である「じゃこ天うどん」を。

麺やダシの味に特筆すべき点はない(うどん県民だからちょっと辛口?評価)ですが、じゃこ天がかなりうどんのダシの味とあうんです。
これは、ナイスチョイスですね。

まず、松山観光の初めに坊っちゃん列車に乗って道後温泉へ。
夏目漱石の小説「坊っちゃん」の中にも登場する坊ちゃん列車。
観光客は、必ずと言っていいほどこの列車を見たり乗ったりします。松山観光のシンボルです。
レトロなSL(厳密には環境に配慮した気動車)が汽笛を鳴らして松山の街をコトコト進みます。

伊予鉄道 坊っちゃん列車に乗ろう!HP:http://www.iyotetsu.co.jp/botchan/

車内は、重厚感ある木製です。独特の雰囲気に浸りながら、松山の景色を楽しめます。
また、車掌さんが観光名所ではガイドをしてくれるサービスがあり、初めて来た人にも楽しめるんです。

坊ちゃん列車はゆっくり進みますが、それでも楽しい旅はすぐ終わってしまうもので、十何分で道後に着きました。

道後温泉駅の駅舎は、モダンな洋風づくりの駅舎。まるで外国の駅に降り立ったようです。
ちなみに、方向転換した後、留置線に入る坊っちゃん列車(写真右側参照)は人気の記念撮影スポット。乗車記念にはもってこいです。

温泉街は、駅の目の前にあります。

大変にぎわっている温泉街。多くの店があります。

「ようこそ道後温泉へ」と書かれた灯篭。明治期の街中を思い出すような景観です。旅情を誘う場所ですね。

まず、温泉に入る前に足湯でも。もちろん、無料です。なかなかの快温。

道後には中国人・韓国人観光客も来ている様で、日本人観光客のみならず、海外観光客からも人気です。

それでは、道後温泉本館へ!
朝早くに松山に来たのは、実は道後温泉の朝風呂が目当てでした。

一人旅で朝から道後温泉に入る学生は、筆者以外には存在しないはずです。多分。)
入浴券を、購入後、素早く入浴!
少し熱めだけど、自然と慣れていきます。
嗚呼…、道後温泉での朝風呂はなんと気分が良いものでしょうか。
早起きした眠気やだるさなどは、ここで一気に吹き飛びます。これは極楽です。


・・・今、パソコンで文字を打っているうちにまた道後へ行きたくなったなあ。

道後には、古き良きものと新しきものがまじりあって町ができています。とても良い観光地です。

入浴後、商店街の店で抹茶アイスティー を注文!
暑い夏の日の風呂上がり、この一杯が実に旨い。

深みある抹茶味の茶が、体を程よくクールダウンしてくれます。・・・ちょっと暑い日には、ぜひどうぞ。

道後温泉を満喫した後は、松山市内の名所探索へ向かいます。

路面電車松山市駅へ。

松山市駅の駅ビル。
実は、松山市駅四国で最も乗降客の多い鉄道駅(※)なんです!

※JR高松駅が四国一と思っている人も多いが、それはJR単体での場合。
私鉄も含めると  1位 松山市駅 2位 高松駅 となる。
ちなみに、JR松山駅は第4位。JR松山駅よりも、伊予市駅のほうが市の中心部に位置しており、実質的に後者のほうが松山の中心駅である。そのことが統計によく表れている。
香川県民としては、妙に悔しい感じもしますが負けてるんだからしょうがない)


商店街を通り抜ける。そして、いよいよ名所探索へ。松山の街をのんびり歩いてみます。
名所1 鉄橋の上にある駅
その駅の名は石手川公園駅。
全国でも珍しい鉄橋の上にある駅です。
また、明治26年にかけられた駅がある橋は現役最古の鉄道橋なんです。

鉄橋がホームの一部になっており、まさに列車から降りるとき「鉄橋に降りる」という感じになります。

追記:ちなみに四国内でほかに鉄橋の上にある駅といえば、土佐北川駅(JR土讃線)が有名です。


名所2 歴史あるレンガ橋

一見すると普通のレンガ橋。しかし、こちらのレンガ橋も先ほどの鉄橋と同期。
明治25年ごろに建てられたという、非常に歴史の深いレンガ橋です。それにもかかわらず、こちらもまだまだ現役の橋です。一世紀以上も沿線の風景に溶け込んできたレンガ橋は、風情あります。
明治25年とは、有名なものでいうとアサヒビール発売の年。また、きんさんぎんさん出生の年でもあります。
また、このレンガ橋はその貴重さ・歴史的価値が認められ、
松山市景観形成重要建造物に指定されています。

名所3 愛媛県庁舎 

1929年に建てられた、愛媛県庁舎。鉄筋コンクリート4階建ての庁舎は現役県庁舎の中では日本で3番目の歴史を持つ建物です。
また、ここで「世界の中心で愛を叫ぶ」のロケが平成15年に行われたことでも有名です。
申し込めば、県庁舎見学もできます。


そして、4つ目の名所は最近できた「坂の上の雲ミュージアム」!ですが、それは次回のお楽しみという事で。
次回、「坂の上の雲ミュージアム」の紹介と、秘境駅「串駅」訪問!